ぐんまのぴっち

8年目理学療法士。3年目まで回復期、4年目以降ずっと総合病院急性期勤務。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

目標設定について

リハビリの目標設定について、具体的に方法論を学ぶ、と言うことは少ない。 ケースにより、容易に目標が立つ方もいれば、目標からどうやって立てるか難渋する方、予後予測通りにはいかず設定した目標から大きく逸れる方、様々であり目標設定の方法論、という…

デスクサイクル

エアロバイク、と一般的に呼ばれる自転車ペダリング運動はダイエットの定番だろう。 しかし、自宅で行おうにも小さい子供がいると危ないし、家の面積を大きくとるし、購入しても洗濯物を干す置き物になったり、人のあげてしまったり、という結末を辿ることが…

脳卒中重度片麻痺への長下肢装具療法 その3 いかにロックを外すか

前回の記事で、膝をロックして、膝折れ防止をしたまま介助で患者さんに歩いていただく際のコツを書いた。 今回は、そこから如何にご自身で歩いていただけるようになってもらうか、ということにつなげる記事を書いていきたい。 平たく言うと、自分で足が降り…

脳卒中重度片麻痺への長下肢装具療法 その2 実際の介助歩行のポイント

長下肢装具を用いた歩行介助。 麻痺が重く、ご自分では足を上げることも、膝で体重を支えることも、足首で地面を蹴ったり、引っかからないよう足首を上げたりすることも難しい患者さんを、介助し歩行練習していく方法について。 実際に行う場合の私なりの注…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法について~6〜 患側への荷重方法、歩行介助

長かったこの記事も、とうとう患側を使ってどう歩行を獲得していただくか、どう指導するか、いう話に入る。 大腿骨近位部骨折手術後の患者さんが歩けない理由は、おおむね患側に体重をかけられないことだろう。 中には前面の滑走障害から振り出しに痛みのあ…

脳卒中重度片麻痺への長下肢装具療法 その1 介助歩行の理論的背景

脳卒中重度片麻痺患者様への、長下肢装具をもちいた歩行介助というものがある。 これは、どんなに麻痺で力が入らなくても、歩行練習を遂行できるというめちゃくちゃ強力なものだ。 適応としては、pusherがない、心臓を始めとする全身状態が落ち着いている、…

コロナに罹患しました

こないだ親族に会ってから、翌日関節痛、発熱。職場を早退し調べたら抗原陽性。今週しばらく高熱と倦怠感に苦しめられています。 ここまでコロナに罹ったことなくきていて、なんとなく自分はかからないんじゃないかと思っていたがそれがいかに思い込みだった…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法について~5~ 表層の屈曲制限への対処

今回は、患側股関節可動域制限についての最後になる。これは最も分かりやすい制限だと思われる。手術で切った傷自体が痛いから動かない、というもの。 奥の筋肉に関しては組織の修復を待ちつつ他のリハビリを行うが、表面の皮膚や、皮膚の下(皮下)の筋膜自…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法について~4~ 筋間の滑走障害・インピンジによる鼠径部痛

今回も、前回同様、患側機能の向上の話。 痛みや筋出力低下で、可動域の低下を来して姿勢変換が困難となることについて。 よくある屈曲の可動域制限の改善方法についての話の続きである。 今回は、骨頭周辺の筋肉の癒着や挟み込みの問題について。 これは、…

ヤマダ長期無料保証 その後

以前、ドラム式の乾燥が甘くなった記事を書いたが、当時は申し込みをした時点だったように思う。 あの後、翌々日には業者さんが確認に来てくれて、ヒートポンプの故障と診断してくれた。 すぐに新しいヒートポンプを取り寄せてくれて、本日ヒートポンプを交…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法について 〜3〜 骨の動きから見た屈曲制限

ここからは、患側機能の向上の話に移る。 患側股関節の機能低下で主な問題となるのは、以下の2点だろう。 1点目は、痛みや筋出力低下で、可動域の低下を来して姿勢変換が困難となること。 2点目は同様の理由で、立位をはじめとした荷重困難、支持性が低下し…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法 〜2〜 健側機能の向上から図る早期ADL改善

前回の大腿骨近位部骨折のテーマで、手術自体と手術後の注意点を述べた。ここからは術後のリハビリについて書いていく。 術後のリハビリは活動性の確保と、患側機能の向上の2つに分けられる。今回は活動性の確保について述べていく。 術後の廃用を防ぐための…

大腿骨近位部骨折術後の急性期理学療法 〜1〜 病態、手術について

理学療法士が実習や新卒でオーソドックスな疾患として担当することの多い大腿骨近位部骨折の手術後の患者さん。 養成校では解剖や運動学などを学び、疾患については整形外科、神経内科など科毎に総論を学ぶのみで各論は実習地の教育や自己研鑽に任せられてい…

松葉杖指導

完全免荷の松葉杖を練習しようとしても、転倒リスク高く、どのように指導すればいいかわからない、という声を後輩から聞いた。思い返せば自分も最初は基本的な使い方以外の指導方法が分からず苦労したのを思い出した。 あまり下手な方は平行棒でまず練習して…